Saulė の想い
"Saulė" とは、生命・豊穣・温かさ、そして健康を司る太陽神サウレを表す文様の名前です。
リトアニアの作家さまに「つくる喜び」を。
日本のお客さまに「芸術品を身につける喜び」を。
世界をあたたかく照らす太陽のように、そっと見守り続けるお店でありたい。
ご縁を紡ぎ、長く育んでいきたい。
そんな想いを込めて、Saulė は生まれました。
当店では、リトアニア現地の作家さまへ直接オーダー・セレクトを行っています。
お客さまに喜んでいただくために、厳選した素材を使い、
一つひとつ丁寧に手作業で編まれたものをお届けしています。
華やかな煌めきを、お手元に
私は幼い頃から、繊細な作業や美しいデザイン・配色を見ることが好きでした。
ネイリストとして働いていた頃、
お客さまからいただいた
「ありがとう」
「手元を見るたびに幸せです」
そんなお言葉が今も心に残っています。
日本の冬には手袋が定番ですが、
せっかくのネイルが見えなかったり、
お散歩中に子どもの可愛いしぐさをすぐ撮影できなかったりすることもありますよね。
そんな時に出会ったのが、
リトアニアでビーズ編みのリストウォーマーをつくる作家さまでした。
繊細な手しごとに、一目惚れでした。
身につけると、ほっこりと暖かい。
それだけではなく、
ふと腕を伸ばした時、
袖をまくった時、
「バイバイ」と手を振った時――
袖の中から、きらりと煌めくビーズ。
思わず見せびらかしたくなって、
手の甲が隠れるくらいまで引き出してみたり、
カフの上から重ねてつけてみたり。
きゅっと袖が締まって、まるで民族衣装のよう。
そんな瞬間が、私のお気に入りです。
リエシネスの魅力
リエシネスの制作は、リトアニアに古くから伝わる伝統的な製法で、一目ずつ丁寧に編み込まれています。
極細の針を使い、ムレにくくさらりとしたつけ心地のメリノウールと、
色とりどりに輝くチェコビーズを組み合わせて。
まるで芸術品を作り出すように編み上げられる光景は、思わず息を呑むほど美しいものです。
作家さまは、古い民俗資料や豊かな自然からインスピレーションを受け、
まず設計図を描き、糸とビーズを選びます。
数千ものビーズを、順番通りに一本の糸へと通していく。
その後、慎重に編み込みを進めますが、少しでも間違えれば、一度ほどいてやり直すこともあります。
――デザインとは、簡単に形にできるものではありません。
完成した作品ひとつひとつには、たくさんの物語が宿っているのです。
遥か遠いリトアニアの地で生まれた、作家さまの想いと手のぬくもりを、
Saulė を通して感じていただけたら幸いです。